不動産知識大全 業者が言わない数字まで、検算して解説する。
計算ツール

借り換えの損得計算機

借り換えの損得を、諸費用を引いた後の実額で出します。期間を延ばさずに金利だけ下げた場合と、期間も延ばした場合を並べます。毎月の軽減額がどちらから来ているかが分かります。

条件を入れる

いまの借入
万円
%
借り換えの条件
%
借り換えにかかる費用
%

諸費用を払った後の、損得

-

条件を入れると、その場で計算されます。

毎月の返済額の変化

-

諸費用を取り戻すまで

-

★期間を延ばすほど、この年数は短く出ます。総額とは逆を向くことがあります。

3つを並べる

真ん中の列が、期間を延ばさずに金利だけ下げた場合です。 案内で示される「毎月◯円下がります」が右の列なら、 その差は金利ではなく期間から来ています。

諸費用を借入額に上乗せする組み方もありますが、この計算では現金で払う前提にしています。 上乗せすると、その分にも利息がかかります。

入力した数字は送信されません。すべてこの画面の中だけで計算しています。 住宅ローン控除への影響と、団体信用生命保険の入り直しは含めていません。

この計算機が出すもの

借り換えの案内は、たいてい「毎月◯円下がります」という形で示されます。その数字は正しいことが多いのですが、どこから来ているかが書かれていません。

だからこの計算機は、3つを並べます。

何を示すか
いまのまま 借り換えなかった場合
借換(期間そのまま) 金利だけを下げた効果
借換(入力した期間) 期間の変更も含めた結果

真ん中の列が、借り換えの本当の効果です。右の列との差は、金利ではなく期間から来ています。

計算していること

諸費用を引いた後の損得

損得 = いまの残り総返済額 − 借換後の総返済額 − 諸費用

いまの残り総返済額
毎月の返済額 × 残りの回数
借換後の総返済額
新しい条件で計算し直した毎月の額 × 新しい回数
諸費用
事務手数料・保証料・登記費用・印紙税の合計

諸費用は現金で払う前提にしている。借入額に上乗せすると、その分にも利息がかかる。

諸費用を取り戻すまでの年数

回収年数 = 諸費用 ÷(毎月の軽減額 × 12)

毎月の軽減額
いまの返済額 − 借換後の返済額

この年数より前に売却や完済をすると、諸費用のぶんだけ損になる。

2つ目が効きます。投資用の物件で数年後の売却を考えているなら、回収年数を超えて持つ予定があるかを先に確かめてください。

期間を延ばすと、何が起きるか

初期値(残債2,400万円・2.0%・残り30年 → 1.0%)で計算すると、こうなります。

同じ金利1.0%でも、期間で結果が変わる

期間そのまま 30年

  • 毎月 88,709円 → 77,193円
  • 毎月の軽減は 11,515円
  • 残りの総額 27,789,655円
  • 諸費用を引いた損得 +3,517,468円

金利の低下だけによる効果。

期間を延ばして 35年

  • 毎月 88,709円 → 67,749円
  • 毎月の軽減は 20,960円
  • 残りの総額 28,454,398円
  • 諸費用を引いた損得 +2,852,724円

毎月は約2倍下がるが、総額は増える。

どちらが良いという話ではありません。毎月の資金繰りを楽にすることが目的なら、期間を延ばす選択にも理由があります。 問題は、その差が総額でいくらなのかを知らないまま決めることです。

金額に表れない、いちばん大きな論点

諸費用の中身

残債2,400万円の場合の諸費用(円)
  • 事務手数料(2.2%の定率型)528,000円
  • 登記費用(抹消と設定)80,000円
  • 印紙税・その他20,000円

事務手数料には定率型と定額型があります。定率型は借入額が大きいほど重くなり、2.2%なら2,400万円で528,000円です。定額型は数万円で済むかわりに、金利がやや高く設定されていることがあります。

判断する順序

借り換えを検討するときに、この順で

5つ目を最初に確かめる、という順序もありえます。健康状態に不安があるなら、そこが通らなければ他の計算に意味がありません。

この計算に入っていないもの

変動金利の基準として使われる短期プライムレートの推移は、日本銀行[3]が公表しています。借り換えの前後で金利の種類を変えるなら、変動金利にまとめた5年ルール・125%ルールの扱いも確かめてください。

繰上返済と借り換えのどちらを先にするかで迷うなら、繰上返済の効果計算機と見比べてください。手元の現金を使う点は同じで、効き方が違います。

よくある質問

何%下がれば借り換える価値がありますか?
一律の目安はありません。よく「金利差1%以上、残債1,000万円以上、残期間10年以上」といった条件が語られますが、これは諸費用がある水準であることを前提にした経験則です。事務手数料が定率か定額か、保証料の戻りがあるかで結果は変わります。この計算機は目安ではなく、自分の条件での実額と、諸費用を取り戻すまでの年数を出します。
「毎月◯円下がります」という案内は信用してよいですか?
数字自体は正しいことが多いのですが、それが金利の低下から来ているのか、返済期間の延長から来ているのかを確かめてください。期間を延ばせば毎月の額はいくらでも下げられます。この計算機は、期間を据え置いた場合と入力した期間の場合を並べて出します。両方を見れば、軽減額の出どころが分かります。
諸費用はいくらかかりますか?
主なものは事務手数料、保証料、登記費用、印紙税です。事務手数料は借入額の2.2%程度とする定率型と、数万円の定額型があります。定率型は借入額が大きいほど重くなります。登記は抵当権の抹消と設定の両方が必要で、抹消は不動産1個につき1,000円、設定は債権金額の1,000分の4が登録免許税の本則です。借り換えでは住宅取得資金の軽減が使えない場合があるため、事前に司法書士へ確認してください。
団体信用生命保険はどうなりますか?
入り直しになります。ここが金額に表れない最大の論点です。健康状態によっては新しい団信に加入できず、借り換えそのものができないことがあります。加入できても、保障の内容が前と同じとは限りません。年齢が上がっているぶん、疾病保障を付けると金利が上乗せされることもあります。この計算機には含めていないため、別に確認してください。
住宅ローン控除への影響は含まれていますか?
含まれていません。借り換え後も控除を受けるには、新しい借入が当初の借入の返済のためであることなど一定の要件を満たす必要があります。また控除の対象になる借入残高は、借り換え後の残高そのものではなく、当初の借入残高を基準とした調整が入ることがあります。控除の適用を受けている期間中に借り換えるなら、税務署か国税庁の案内で確認してください。
変動金利から変動金利への借り換えは意味がありますか?
金利差があれば効果は出ますが、前提が動きます。借り換えた後に金利が上がれば、想定した軽減額は得られません。諸費用は先に払い切るため、回収する前に金利が上がると損になりえます。変動から固定へ移す場合は、軽減額を得るためではなく返済額を確定させるための借り換えになるので、判断の基準そのものが変わります。

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